僕がAGA治療を開始してからの三年間で費やした金額は、薬代と定期的な通院費、そして頭皮への注入療法なども含めると、累計でかなりの額に達しており、ある年の確定申告で、これらを医療費控除として申請できるのではないかと考え、徹底的に調べた経験についてお話ししたいと思います。当時の僕は、毎月三万円近い出費を「将来への投資」と割り切っていましたが、確定申告の書類を目の前にして、少しでも所得税の還付を受けたいという切実な思いから、まずは自分が通っているクリニックの領収書をすべて日付順に並べ、エクセルで一覧表を作成することから始めました。そこで直面したのは、国税庁のウェブサイトに記されている「容姿を整えるための費用は対象外」という冷徹な一文でしたが、僕の場合はクリニックでのカウンセリング時に、脱毛による極度の心理的ストレスが原因で不眠に近い状態になっていた背景があり、医師からも「QOLの維持のために医学的な介入が不可欠である」というニュアンスの説明を受けていたため、これを単なる美容目的ではなく、精神的な健康を取り戻すための「治療」として構成できないかと考えたのです。実際に税務署へ提出する前に、僕はクリニックの受付で「医療費控除を検討しているので、必要であれば診断書を書いてもらえますか」と相談してみたところ、医師は快く応じてくれましたが、その一方で「最終的な判断は税務署次第なので、必ず通るとは約束できない」という念押しも受け、自由診療という壁の厚さを改めて痛感しました。結果として、僕はその年の申告書に、他の家族の通院費や自分の歯科治療費と合算してAGAの費用を計上し、摘要欄には「脱毛症治療費」と明記して提出しましたが、還付金を受け取ることができた時、それは単にお金が戻ってきた喜び以上に、自分の悩みが社会的な仕組みの中で一つの「治療」として認められたような、不思議な達成感を感じたのを覚えています。ただし、後日談として知ったことですが、税務調査が入った際に「容姿の美化」と厳しく判定され、修正申告を求められるリスクもゼロではないため、安易にすべてが認められると過信するのは危険であり、常に「治療としての必然性」を証明できる客観的な証拠、例えば頭皮の炎症の記録や医師の所見、さらには通院に利用した電車の履歴などを完璧に揃えておくことが、申告を行う者の責任であると痛感しました。もしこれからAGAの費用を控除申請しようと考えている方がいるなら、まずはその治療が自分にとってどれほど切実な医学的必要性を持っているのかを医師と共有し、単なる育毛ではなく「病の克服」であるというスタンスを明確に持つことが、税務当局という高い壁に挑むための第一歩になるはずです。
高額な薄毛治療を確定申告した僕の記録